進化をやめて
子供のころ、家にバージニア・リー・バートンの「せいめいのれきし」という絵本があった。
あれに出てくる古代の生き物、とりわけイカらしきものがどうも忘れられない。アンモナイトの中身も確かあんなイカだった。
あれに出てくる古代の生き物、とりわけイカらしきものがどうも忘れられない。アンモナイトの中身も確かあんなイカだった。
古生代くらいから存在しているらしい。
デボン紀、シルル紀、オルドビス紀、カンブリア紀。呪文のように唱えたい。
あのイカがずっと頭を離れないので、イカを調理しようとするたびに「このやろう、進化をとめやがって」と思う。
イカを買ってきた。
本当はイワシを煮たかったのだけれど、イワシの時期が過ぎていた。
小さめのヤリイカが450gで581円。
www.asahi.com
あんまり安い感じはしなかったけど、夏の時点ではヤリイカが値下がりしているニュースが出ていた。
まあ、年に何度も食べるものじゃないからこの値段でもいいか。
大根が一本あるのでイカ大根にしてやろうと思う。
www.kikkoman.co.jp
小さなヤリイカは下処理せずにそのまま煮ても大丈夫!という話もあちこちで見るが、ちょっとその勇気が出ない。何より目が合うのいやだ。
だが、下処理をするのも勇気が必要だ。
「これが終わったらイカの下処理するんだ」
受験勉強か、死亡フラグみたいに思っていた。
が、小さいイカの下処理はそんなに大変でもなかった。
足もまだ子供でなんか申し訳ない。
美味しかった。でも次にイカを調理するのは来年だろう。
そしてまた思うのだろう。「なんで進化を止めたのよ」と。