そういえば

横浜→仙台へ移住したばかり。

野村克也をしのぶ会

江本孟紀氏、ノムさんへの弔辞全文「あなたに褒められたのはたった1度」

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ここ神宮球場では何度か大げんかもしました。あなたは阪神の監督で、解説者の私が投手起用を恐る恐る批判したときでした。あなたは次の日、神宮球場の三塁ベンチで、私が来るのを待ち構えていましたね。阪神のピッチャー陣の名前を書いた紙を突き出して、「どこに使えるピッチャーがおるんや、見てみい!」と開口一番、えらいけんまくでした。

古田の弔辞より江本の方が付き合いの長さのせいか、ぐっと来た。
クセの強い人同士、だけど己の信念もあって、愛嬌もある人たち。

ノムさんしのぶ会に教え子大行列「俺には人望がない」真逆の光景に

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08、09年の楽天担当時代、さみしがり屋でもあるノムさんが「俺には人望がない」とぼやくのを何度も聞いた。「死んだらさみしい葬式になるやろうな。来てくれるか?上からのぞいてるからな」。こう言って担当記者の顔を見渡すのがお約束だった。

野村克也さんへの高津監督お別れの言葉【弔辞全文】

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「頭を使え。頭を使えば勝てる。最下位なんだから好きなように思い切ってやりなさい」。この言葉は昨年1月のスワローズOB会で最期にかけてくれた言葉でした。課題を与え、グラウンドではのびのびと野球をやらせてくれる、野村監督らしい最期の言葉でした。私の役目は野村野球を継承していくこと。残すこと

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しのぶ会の祭壇の写真はヤクルトOB戦の時の写真だったんだな。
あれ、本当にいい写真、いい顔だった。

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ノムさんが亡くなったあとにNHKで放送されたクローズアップ現代「密着半年 野村克也さん 最期のメッセージ」がすごく印象に残っている。
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「財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すを上とする」

この言葉を座右の銘として最後まで持ち続けた人だから、しのぶ会にあれだけの人が集まったんだろう。
奥さんが大好きで、クセの強い奥さんが何を言われても守り続けたのも素敵だった。奥さんを亡くして「さみしい」とこぼすのも良かった。素直で寂しがりやで、カッコつけてなくて。

でも、あの番組で一番感銘を受けたのは、若い人へのメッセージだ。

特に若い人には『夢を持て、夢を持って生きろ』、この一点だけでいいと思う。『若人よ夢を持て』、それで十分だと思う。『俺は大人になったらこうなる』という明確な夢があると、本当に楽しい。俺の経験からいうとそうだ。

先行きの不安な世の中で、みんな「どうせ無理だ」「何も変わらない」「何の意味があるの」と言いながら生きている。
そうやって言う方が楽だし、期待を裏切られずに済むし、「世の中の厳しさをわかっている」ような顔ができる。
だけど、大人の役割って違うんじゃないのかなと思う。
大人っていうのは若い人に「夢をもちなよ」「大丈夫だよ!」「頑張ってごらんよ」って人生に希望を与えてやる存在なんじゃないかな、と思うのだ。
そういう意味で、ノムさんは本当の本当に「大人」で本当に「人を育てて、遺した人」だと思う。


本当に人間臭くて、愛すべき、すごい人だった。