そういえば

横浜→仙台へ移住したばかり。

タケルと猫

佐藤健という俳優のことをちょっと前まで「サトウケン」だと思っていたが、職場の女子がキッとした顔で「タケル!!」と言う。
何年か前から周りの女子たちが次々とこの「サトウタケル」の魅力にやられているようで「タケルからLINEがきて~」「でもタケルが~」などと恋人のように彼のことを話しているのが不思議だった。

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サトウタケル

そんなサトウタケルのことを初めて私が知ったのはどこかの猫ニュースで見たインタビューだった。なんでも彼は猫好きらしく「猫が膝で眠ってしまうと起こすのが可哀想で何時間も動けない」というようなことを話していた。

それで猫好きの友人に「サトウタケルは猫が膝で眠っちゃうと何時間も動けないんだってよ」と言った所、友人がきゃーと興奮したのち「タケルはそういうの計算して言ってるのよ!もう!タケルったら!」などとうれし恥ずかし照れ怒りする恋人みたいな赤い顔で言うので、いろいろ驚いた。
「あなたもそんなにタケルに夢中だったのね…」とか、「計算だったのか、おのれタケル!」とか。

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愛が重たいお膝にゃんこ。

そんな私もかなりの頻度でタケルに思いを馳せる。主に猫をどかす時に。

在宅勤務中は大体、伸ばした足の脛の部分に7kgの猫、腿の部分に6kgの猫を載せ、計13kgの愛の重みを感じながら仕事をしている。
お茶を入れたい時やトイレに行きたい時はしばし悩む。
「今動いていいものか、タケルならこんな時、何時間も耐えるのだろう。いやでもそれはタケルの計算発言であって実際は耐えていないのではないか」
逡巡するも、「いや、無理無理!」と猫に足をおりてもらう。
猫はもちろん不満げだ。

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我々猫は「安定した寝床の供給は飼い主の責務である」と考えるものである。

ここ最近では、椅子の上に電気あんかを置き、その上に寝袋を敷いて座っているが、猫がついに電気あんかの存在に気がついたようで、椅子を巡って私と熾烈な争いを繰り広げている。
猫に椅子を奪われたら、タケルなら「しょうがないな」と笑って譲ってやり、自分は立ったまま仕事をするのだろうか。それともそんなのはすべてタケルのセルフブランディングにすぎないのか。
だが、私はタケルじゃないのでな。悪いが兄ちゃん、そこをどいてもらおうか、と今日も猫をどけた。

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俺の玉座

毎回毎回、猫をどかす度にタケルを思い出しては、「私は彼に比べて猫に対する愛情が足りないのかどうなのか」と考えさせられる。
でもまあ付き合い方の問題だろう。私はうちの猫とはお互いの都合優先で気ままにやっていくさ。
強がりつつもきっとまた明日も「タケルなら」と考えるだろう。おのれタケル!!