そういえば

横浜→仙台へ移住したばかり。

詩歌川百景 2巻

昨日、詩歌川百景の2巻が発売になって、早速買って読んだ。
映画を一本見るのと同じくらい、情報量が多くて、ゆっくり丁寧に読み進めた。


吉田秋生の物語は、サリンジャーのグラース家の物語のようにつながっていくから、最新巻を読むと、1巻から読み返したくなるし、更には関連性のある他のまんがも読み返したくなるので、2週間近くそのマンガの世界に溺れることになる。


詩歌川百景を1から読み返したら海街diaryを全巻読みたくなって、そうしたらラヴァーズ・キスも読み返す。


そのたびに毎回、新しいものを見るような気持ちになる。
たくさんの小さな物語が錯綜していて、ああ、吉田秋生って天才だなあとしみじみする。
たぶん、読む年齢によっても、その時その時で誰に気持ちを寄せるかが変わってくるのではないかと思う。


今回の2巻では倉さんの「雪の海の中を行く小さな船」みたいな軽トラックのシーンが一番ぐっときた。
そして、自分が倉さんのように「町の子供を助けてやりたい」立場になって読んでいた。
もう、軽トラックの中で、様々なやるせない思いを胸に涙を流すティーンネイジャーではなかった。もちろんあの気持ちも、今でも十分わかるんだけど。



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何回か出てくる「チベットスナギツネみたいな目」も良かった。


しみじみといい作品だった。これからきっと何度も何度も読み返す。