星回り
妃候補の写真を見たよ なかなかさ
さみしい星をめぐらせてたよ加藤治郎「サニー・サイド・アップ」
19歳は女の厄年だと言うが、確かにあの年は散々だった。大学生活もパッとせず、飼っていた子猫は死に、バイト先のスーパーは潰れた。
振り返って見れば子丑天中殺も重なっていた。
中でも20歳になる直前の6月。
コンビニで立ち読みする雑誌の巻末の占い、星占いや九星気学や干支や四柱推命やオリジナルのものや、すべての占いが「別れる」と告げていた通り、恋人にも振られた。
身も世もなく泣き暮れたが、同時にどこかで冷静に思っていた。「あれだけ全ての占いが別れるって言ってたもんな。当たるもんだな」
あれ以来、「厄年や天中殺はバカにできないな」と思っていて、33の厄年の時は近所の神社に厄払いに行った。人生を振り返ると、やっぱり厄年と天中殺はいろいろある。
「変わりたくなる時期」なんだろうな。
この2月でおかげさまで無事に子丑天中殺が明けたので、さて、どんなもんかと占いに行ってみた。
ネット情報によると「ものすごく辛口」という噂の占い師の方だったが、特に何も言われず「私も猫を飼ってたの」などと和やかな猫トークをし、「大丈夫よ」と言われて終わったのでちょっと拍子抜けだった。でもまあ、きっと「特に言うことなし」なんだろう。
この所、見る占いがすべて幸運だ、強運だ、いい流れだ、最高だ、と褒めそやしてくれる。半信半疑になりつつも、19歳の6月に全ての占いが別れを指していたもんな、と思う。きっと星回りがいいんだろう。ありがたいことだ。
別に臨時収入があったり、出世したりはしていないが、自分の中のいろんな小さな事がつながっていて、「ああ!」と驚くことは多い。
きっとこれが「運がいい」ってことなんだろう。ありがたや。
願わくばお金もたくさん入ってきて、家を買って、今より広い家で猫と一緒にのんびりしたいです。
食べるものに困らず、住むところに困らず、お金に困らず、世界が平和で、好きなことをして暮らしたい。
世界中の誰もがそう思って、そのためにいろんな占いやそれぞれの神様を信じ、それぞれの信念を持っているんだろう。
そのことが時として平和を壊すことの不思議。