そういえば

横浜→仙台へ移住したばかり。

愛した日々に


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ミュージカル「コーラスライン」の終盤で歌われる「What I Did For Love」
この曲の劇団四季版のタイトルは「愛した日々に悔いはない」

悔やまない
選んだ道がどんなにつらく この日々がむくわれず過ぎ去ろうと


泣かないわ
好きだからこそ 命燃やしたこの日々に口づけして別れよう


ああ この愛を胸に抱き明日を生きよう


ためらわず思いのままにすべてを捨てて生きた日々に悔いはない


今みたいに「ブラック企業」だとか「やりがい搾取」なんて言葉のない頃に、劇団に勤めていた。毎日が文化祭の準備みたいで楽しかった。だけど苦しかった。


「この仕事いいなあ、好きだなあ」と思った気持ちがだんだん「好きってなんだろう」「本当に好きなんだろうか」「もう好きじゃないかもしれない」「でもやっぱり好き」「頑張れない自分が悪いのか」「余裕のない自分が悪いのか」と変わっていった。
新人がキラキラした笑顔で「この仕事が大好きです」と言うのが眩しくて羨ましかった。

香川にて。


辞めた後もどこかでうしろめたいような気持ちもしていた。同じように辞めた友人と「なんだか10年尽くし続けた男と別れたような気持ちだね」としみじみ話した。今でもふと、思い出して胸が詰まることもある。「あの頃、よく頑張ったな」と自分を褒めてやりたい時もある。
「悔いはない」とはまだ言い切れないけれど、あの愛した日々は私の青春だったと思う。



夜毎、録画した高校野球を見てひとしきり泣いてから眠っていたのはあの劇団勤務時代だ。
家の片付けをきっかけに済美高校の校歌を思い出したら必然的にティモンディにたどり着くもので、ここ最近はYoutubeでやたらとティモンディの動画を見漁っていた。この人達は素直で、可愛くて、無条件に元気をくれるので好き。
そんな矢先、今日はyahooで高岸くんの記事を読んだ。


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もちろんプロ野球選手を目指して本気で頑張ってきた人と、ただ仕事をしていただけの私とでは努力のレベルも質も方向性も切実さも全くもって違うんだけど、「ああ、この人も、好きなものが好きだかどうだかわからなくなるほど夢中で、それしかなくて、苦しくなる日々を過ごしてきたんだなあ」と思ったら、私やっぱりこの人すごく好きだなあ、としみじみした。


彼はもう「愛した日々に悔いはない」って言い切れるんだろうか。
言い切れるとしたら、「それだけ自分と向き合って片をつけてきたんだろうな」とすごいなと思う。
言い切れないとしたら、「それだけ頑張って、そして苦しんできたんだもんな」と、やっぱりすごいなと思う。


あの子にたくさんいい事が降り注ぐといい。