壊れたボート
いつかあなたには
すべて打ち明けよう
少し強くなるために
壊れたボートで一人 漕いで行く
外国語を勉強すると、いつでもこの「壊れたボートで一人漕いで行く」気分になるのだ。
なんでだろう、他の人もそうなんだろうか。
例えば英語を勉強して、ネイティブとメールやLINEのやり取りなんかを必死でする時。
例えば中国語を勉強してオンラインレッスンで必死に何かを伝えようとする時。
言いたいことが上手く言えなくて、あれこれ調べてなんとか伝えてもニュアンスが違うような気がして、もしかしたら永遠に伝わらないんじゃないかと諦めかけたりして。
なんだかすごく疲れてすごく孤独になるのだ。
たった一人で、広い海で途方に暮れているような。
この寂しさはなんでしょうね。
友達と日本語でLINEしようとも電話しようとも、この孤独な寂しさが消えていかない。
いつか流暢になったら、少しは伝えられるようになったら、こんなこと思わないんだろうか。
切ない気持ちで途方に暮れていると、猫がにゃーにゃー盛んに訴えながらすり寄ってくる。
慰めてくれているんだか、遊べという要求なのかは不明だ。
なにせ、猫の言葉もわからないんだからな。