そういえば

横浜→仙台へ移住したばかり。

思いもよらない

バスに乗れば、停留所のたびにアナウンスが流れ、言われる。
「走行中のお座席の移動は思わぬケガや事故につながる恐れがあり大変危険です。」


電車に乗ろうとすれば駅のアナウンスは繰り返す。
「駆け込み乗車は大変危険です。思わぬケガの原因となりますので次の電車をご利用ください」

京急はホームドアがないからちょっと怖い。


他にも「スマートフォンを操作しながらの歩行は思わぬケガや事故につながります」や「ドアが開く際は、手やお荷物をドアから離すようお願いいたします。指や手が戸袋へ巻き込まれ、思わぬケガの原因となります」などもある。


自転車を買えば「誤った使用は思わぬケガの原因になる」と諭されるし、ガス会社は「思わぬ火災防止のため、使用しないときはガスの元栓を閉めましょう」と訴える。


熊に遭遇するという思わぬ事故もあるらしい。
www.env.go.jp


高校時代、電車通学時にこんなアナウンスを聞くたびに友人は
「思わぬケガや事故ってどんなだ。すべてのケガや事故が思わぬ=想定外ではないのか」と考え込んでいた。


確かにそう言われればその通りなので、私もあのアナウンスになんとなくひっかかる体質になった。そしていろいろ想像してみるものの、想像の斜め上を行くからこそ「思わぬ」なのであろう。

誰もが小粋なカバ使いになれる顔ハメ看板。東山動物園。


そんなこんなで些細な事が割りと気にかかるタチだ。


先日、前の職場の先輩が「すっごい簡単な麻婆豆腐のレシピあるから送るね!」とLINEメッセージをくれた。麻婆豆腐はいつも「麻婆豆腐の素」を使っていたが、あれがなくても作れるなんてお料理上級者じゃないか、素晴らしい!とレシピを読んだところ、不思議な文言があった。


「長ネギとひき肉を砂糖で炒める」


砂糖で炒める??
あまりに不思議で確認したが、砂糖を入れて炒めるんだという。塩コショウも若干振れ、と。


あれからずっとあの一言が頭の片隅にひっかかっていたが、今日、いただいたレシピで麻婆茄子を作ってようやく気がついた。
「塩コショウで炒める」は普通に言うもんなー。そりゃあ「砂糖で炒める」もアリだよなあ。


塩と砂糖が違うだけで、なぜこんなにも思考停止してしまうんだろう。不思議。
私の固定観念を壊すかのように、人はいろんな組み合わせで的確に物事を語るものだな。
思いもよらない、思いがけない、言葉の使い方に驚いた。
思わぬ驚き。