そういえば

横浜→仙台へ移住したばかり。

権力と大金とエロ

世の中はいつだって、どんな深刻なニュースより下ネタが好きだ。
税金がどうだの、政治家が悪いことしただのよりも芸能人の不倫の方が大事件で、みんなまるで自分の夫が浮気したかのように芸能人を罵るし、バカにしたりする。


2011年にビン・ラディンが死んだ後、「ビン・ラディンがポルノをたくさん所有していた」というニュースが世界中に大々的に報じられて、世間がわりとウキウキ面白そうにしていた。



この記事にも記載があるけれど、わざわざこういうニュースを大きく出すのは「指導者の権威を失墜させたい」という目的が大きいらしい。
確かに、思うものね。
「なんだよ、偉そうなこと言っといてただのドスケベか」
戒律の厳しいイスラム教だったら余計に裏切られた感でいっぱいでがっかりして軽蔑するだろう。


それが賄賂だったらここまで軽蔑しないのだ。
エロだから、子供から大人までみんなが「あーあ」と思うのだ。みんなにわかりやすく、刺激的でどんな人間でもバカにできて、そして忘れがたい。
エロにはそんな力がある。

いつもお尻ばっかり見られているオカピ


今までずっと思ってきた。
「権力と大金は人間の器を試す」ものだ、って。
政治家は言わずもがなで、どんどんずぶずぶになるし、政治家までいかなくても、出世した途端に偉そうになっちゃったり、玉の輿にのったら態度が変わったり、なんていうことはザラにある。


だけど、エロを忘れていた。人間は、特に男性はエロの威力に抗えない。
「権力と大金とエロが人間の器を試す」のだな。


かつて映画「ミンボーの女」でハニートラップを仕掛けられるシーンがあった。芸能人も政治家もそんな罠を仕掛けられることも多くあるだろう。選挙前になるとそんなネタが出てきたりもする。
とは言え、今日見たニュースの猪瀬直樹には驚いた。


mobile.twitter.com


恣意的に切り取られた写真ではなくて動画を見るともっとひどい。
公衆の面前で平気でこんなことをしちゃうなんて、お酒を飲んでから演説に来た、とか、無理やり薬を飲まされた、とか認知症とか強迫神経症とか依存症でもあるんじゃないか、と心配になる。


というか、そうであってほしい。そういう「病気」なんだって言ってほしい。
まともな神経でやったことじゃないって言ってほしい。


学生運動に参加していたくらいだから「反体制」とか言って理想に燃えてたんだろう、若い頃は。そして、ノンフィクション作家として、真実を追い求めて来たんじゃないのか。



そんな人間でも、権力を手に入れると平気でカバンに入り切らないほどのお金をもらってしまうんだなあ。
更には平気な顔で公衆の面前で女子の胸に手を伸ばすのだなあ。


人間はそりゃあ誘惑には弱い生き物だ。
だけれども、ここまで簡単に屈してしまうのかよ。
権力と大金とエロが人間の器を試す。
でも、こんなにも簡単に試され、誘惑に流されてしまうのか。


そう思うと本当に恐ろしいな、権力と大金とエロ。
麻薬みたいな依存性があるんだろう、きっと。