そういえば

横浜→仙台へ移住したばかり。

季節に追われて

先月のブログで散々「花がない、街に色がない」、と書いたが、そんな東北にも春がやってきた。


春は一気にやってくる。
梅と桜と菜の花とシャクナゲが同時期に咲く。なんてことだ。
暖かくなってもいつまでも開花しない奥手のくせに一つ咲いたら「私も!」「私も!」とツツジまで咲くのだ。
しかも今年は暖かいので例年より開花が早いと言う。


そんなわけで、「今のうちに!」と急かされるような気持ちで福島の花見山に行ってきた。仙台から福島は高速バスで1時間。往復2200円だ。新幹線もあるにはあるけど、こんな値段じゃ高速バス一択だ。
福島で市内バスに乗り継いで、着いた花見山は極楽浄土そのものだった。



そうそう、こういうのだよ!私が見たかった春の景色はこういうのなんだよ!、と大興奮しながら歩いた。
なんでもこの花見山あたりは私有地で所有者のおじいさんが近隣と協力しながら一生懸命手入れをしてここまでの風景を作り上げたのだそうだ。そして今は息子さんやお孫さんが後を継いでいるらしい。すごい。


「花見山に行ってきた」と言うと、周囲の誰も彼もが花見山を知っていて「ああ、あそこは私有地でー」と話し始めるのもすごい。


桜の時期は「今しか見れない桜を見なければ!」と気忙しいもので、福島に行った翌日は友人に誘われて船岡城址公園というところに行ってきた。

山頂に観音様の立つ公園で、川沿いにずらーーーっと連なる「一目千本桜」という桜並木を見下ろすことができる。
広場には屋台もたくさん出てにぎわっていた。

淡い色の桜は菜の花やレンギョウと言った黄色い花とのコントラストがとても美しいものだな。
花見会場から帰る道すがら、ほうれん草が50円で売られていたのも素晴らしかった。立派で美味しいほうれん草だった。


さて、桜が散った瞬間に今度は春の味覚狩りが始まる。
先週はいちご狩りに行ってきた。そしてたらふくいちごを食べた後で、2kgのいちごを購入し、夜な夜なジャムを煮た。


そのジャムをおすそ分けしたところ、それは「庭でとれた蕗」になって返ってくる。
今日はたけのこを買いに県南へ行ってきた。今年は裏年でたけのこが不作らしい。そのため朝早くからの出発だ。
そして手に入れてきたのがこちら。


もらった蕗、たけのこ、あくぬき蕨、セリ、ほうれん草、椎茸。
お店のおじさん曰く、あく抜き蕨は茹でたセリと一緒に麺つゆで食べるのが美味しいとのことだった。


早く帰って筍を茹でなければ!そして蕗の下処理をしなければ!
そんな風にソワソワとしながらも、花も今しか見れないので、帰り道に菜の花畑へ寄った。


なんか北海道ぽい!とか言いながら菜の花を見て帰ってきて、蕗の下処理も終わったし、筍も茹でた。
さあ、来週からはゴールデンウィークだ。
実は筍掘りにも誘われている。ミニトマト狩りにも行く予定だし、蓮の見頃もやってくる。

ああ、忙しい。見るものを見て、食べるものを食べる。
旬のものを買い、下処理に追われる。
ついこの前まで、色のない、真冬の世界にいたのにな。
つい去年までは、ここまで「旬」を意識しない関東で生きていたのにな。