そういえば

帰ってきたおばあさん。

夜のピクニック

昨日は仙台の七夕花火大会で、会社帰りに友人鮭太郎とその同僚、あっちゃん、ゆりあと一緒に見に行った。
花火を見る場所は東北大学のグラウンドで、仙台駅から地下鉄で3駅ほど先にある。
広大な敷地に、すごいソーシャルディスタンスで椅子が置かれ、記念式典みたいな有様だった。



海や川辺であがる花火じゃなくて陸地であがる花火大会は久々。
コロナ禍なので、出店などもなく、飲酒禁止なので、ノンアルコールビールやおせんべいでお行儀よく花火鑑賞をして帰る。


帰り道、「地下鉄は大変混雑しています。青葉通、広瀬通、定禅寺通をご利用ください」というアナウンスがひっきりなしに流れる。仙台育ちの鮭太郎が最初から「帰りは混むからちょっと歩いて、どっかでタクシー乗ろうよ」なんて言っていたので、ふらふらと人の波に乗って歩き出した。


不思議なのだけど、目の中に飛び込んでくるような花火を見ているときよりも、たくさんの人の流れに乗って夜道を歩いているときのほうがなんだかずっと「ああ、お祭りだな、夏だな」という気持ちになった。
車は通行止めになっているので、普段は通れない車道をおしゃべりしながら歩いて行く。
それはまるで夜のピクニックみたい。



土地勘がないので、どこを歩いているのか全くわからなかったけど、街なかに出ると、公園で若い子が楽しそうにしていたり、屋台が出てにぎわっていたりするので、余計にお祭り気分が高まった。



警察に誘導されながら夜の車道をたくさんの人が延々と歩く光景は、なにかの災害の避難みたいにも見える。写真だけ見せて「災害で、電車止まってさ」と言ったら災害みたいに見えるだろう。でも七夕まつりだ。
歩く光景は同じでも気持ちはまったく違うんだなあ、と不思議な「非日常」を味わう。


鮭太郎やあっちゃんの提案で、国分町で美味しい肉まんを買って食べ歩きしたり、アーケードを冷やかしたりしながら、延々と、ついには仙台駅まで歩いてしまった。

高校球児も楽しそうに歩いていた。


軽く5,6kmは歩いたと思う。
なんだか高校時代みたいだった。
高校時代、初詣のために夜中みんなで集まって、西所沢の駅から狭山湖不動尊まで延々歩いて、最後には所沢のマクドナルドまで行ったんだっけ。でも当時好きだった先輩が一緒だったから、嬉しくて楽しくて、非日常で、ウキウキしながら平気でどんどん歩いていたんだよな。お正月の寒空の下を。
まるであの時みたい。


鮭太郎は帰宅後、同居彼氏に「は?歩いたの?マジで?高校生かよ」と言われたらしい。
そうよね。そういうの高校生がやることよね。


でもやってしまったのだ!青春ぽいことを。