この週末の仙台は定禅寺ストリートジャズフェスティバルやらオクトーバーフェストやらイベントが盛りだくさんなので、街に出ようと計画していたところ、なんと!
街なかの「藤崎」という地元百貨店で、仙台育英優勝記念で真紅の大優勝旗が展示されると言うではないですか。
しかも11日までだと言うので、これは行くしかない!と行ってきた。
とは言え、そろそろ仙台育英優勝の熱も冷めやっている頃だろう、イベントが多い週末なので人も分散するだろう、七夕まつりもそんなに混雑していなかったし、仙台の人がいくら「激混みだよ」と言っても首都圏に比べれば全然だろう、と私はナメくさっていた。
そして10時開店の藤崎に、開店10分前に到着したのだが。
失礼ながら、仙台にこんなに人がいたのか、と思うほどの大行列が出来ていた。
一瞬、帰ろうかなとも思ったが、考えてみれば私は高校野球のためなら結構行列に並んできた。神奈川県大会の決勝では始発で出かけてハマスタの長蛇の列に並んだ。ここでひるんでなるものか、と列の最後尾に加わった。
3列に並んだ行列の隣には老夫婦がいて、「1時間位は待つだろうな」「それでも甲子園に行くと思えば1時間じゃ効かないから」などと濁点の多い東北訛りの言葉で話し合っていてぐっとくる。
ああ、そうだ、私は本当にナメていたな。
「東北勢の初優勝」「真紅の大優勝旗が白河の関を越えた」「歴史的勝利」「100年の扉が開いた」「東北の悲願」
そんな言葉を、言葉の上でしか、表面上でしか理解していなかった。
そうなのだ、今日、ここにある真紅の大優勝旗は、今年初めて東北に来たものなのだ。何度も何度も何度もチャレンジをして、準優勝はできても、優勝旗は手に入れることができなかったのだ。
たくさんの学校、監督、野球部員が夢に見て、やっと手に入れた優勝旗なのだ。
そのことを私は何もわかっていなかったなあ、と恥ずかしく思った。
1時間ちょっと並んで、会場は4分で入れ替えのため出される。それでも仙台で優勝旗を見ることが出来て本当によかった。
SNS等への写真のアップは禁止とのことなので写真は載せない。
写真やテレビでは誰もが何度も見ている優勝旗だ。でもそれが目の前にあるとやっぱりぐっと来る。同時に展示されていた朝日新聞社の写真も素晴らしかった。やはりプロのスポーツカメラマンは一瞬で胸を打つ、すごい写真撮るなあ。
来週から発売される優勝記念写真集も早速予約して外に出た。
会社と家の往復で、ほとんど街なかに出ることがなかったけれど、街なかはやっぱりまだ育英の優勝で盛り上がっていた。
あとでTwitterを見たら、あのあとどんどん列が伸びて2時間待ちになったりして、15時位で今日の入場分は打ち切りになったらしい。
そうだよね、それだけ価値のある優勝で、それだけ並んでも見る価値のある優勝旗だよね。
その重みを、今日になって、私はやっと理解した。
今更だけど、仙台育英学園高校、おめでとう。