そういえば

横浜→仙台へ移住したばかり。

親方日の丸

新しいお仕事は激烈に昭和レトロで、エアコン設定は24度だし、ゴム印と日付印とテプラと大量の紙によって日々が成り立っている。
それでも口先だけは「SDGs」とか「環境配慮」とか言わねばならないのだな…としみじみしてしまう。
そして何よりもヒマだ。


ネットも見れない環境なので、昔の資料など見るともなしに見ていると、恐ろしいものを発見してしまった。
東日本大震災の追悼式のため、お国から弔旗掲揚の指示が出ているのだ。
その文章たるやすごい。


あまりのことに帰宅後ネット検索したら、あちこちに資料も文書も出ていたので遠慮なく書くけど。

弔旗掲揚については「大喪中ノ国旗掲揚方ノ件」(大正元年7月30日閣令第1号)に準拠し、竿球は黒布をもって覆い、旗竿の上部に黒布を付することとするが、弔旗として半旗掲揚のの慣行のあるところでは、それに従ってもよいこと。


は??大正元年て!
驚きながら添付資料を見ると、歴史的資料としか思えないものが目に入る。


大喪中国旗ヲ掲揚スルトキハ竿球ハ黒布ヲ以テ之ヲ蔽ヒ且旗竿ノ上部ニ黒布ヲ附スヘシ其ノ図式左ノ如シ


「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」みたいなノリじゃんか。
そんなのを現代の令和の職場に大真面目な顔で持ち込んでくるんだな。しかもFAXとかでさ、お国のお偉い方々のお名前でさ。大正時代の資料をさ。



恐ろしい、お国のすることは本当に恐ろしい。
安倍総理の件で弔旗掲揚の指示が学校に出回っただの、国葬がどうだのと世の中が騒いでいるが、そんな時も、この大正時代の紙がFAXで、あちこちに送られていいたんだろうな…。
お国と関わりの深い職場の方々は、こんな書類もう見飽きるくらい見ているんだろうか。


なんなら、もっとわかりやすい現代文に変えたって、いらすと屋さんの絵とか使ったって、写真をつけたっていいじゃない…。
でもずっと大正時代のこの書類を使うのね。閣令だから?


この国の夜明けはいつなの…。
エアコンがガンガンにきいた職場で身も心も震えた日。