みんなちがってみんないい

Twitterでこんな漫画を読んだ。

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それでいろいろ思い出した。
大根の切り方がどうとかって言うより、「他の家のはこうじゃないはず、恥ずかしい」っていうあの気持ち。
今思えばなんであんなことを考えていたんだろう、と不思議なのだけれど、ともかく「みんなと同じ」「普通」が欲しかった。


子供の頃、私の家は、あれは親の好みだったのだろうけど、味噌の粒が大きな糀味噌だった。別に手作りじゃない。生協で安く売られていたやつだ。

多分、これの40年前バージョン。

お味噌汁の中に白い粒が浮いていて、お椀の底にもたくさん溜まる。
あのお味噌が私はイヤだった。こんなの普通の味噌じゃない、と思って恥ずかしかった。CMで見るマルコメ味噌のお味噌汁や給食で出てくるお味噌汁みたいに澄んだお味噌汁が「普通」だと思っていた。


別に味噌汁なんて誰に見せるものでもないのに、何があんなに恥ずかしかったんだろう。
とは言え、自分の中で相当イヤだったんだろう、大人になった今も生協の味噌を使うが、粒は大きくないものだ。


以前、ドラマ「深夜食堂」の肉じゃがの回を見て驚いたことがある。

出てくる女子が皆、豚肉の肉じゃがを恥じているのだ。
え!豚肉の肉じゃがって恥ずかしいものだったのか!と、びっくりした。40近くなるまで、そんなこと考えたこともなかった。
でも思い返せば確かにお料理レシピの肉じゃがはいつも牛肉だった。
そして、年の離れた弟たちは実家の肉じゃがを恥じていた。なにせ豚肉だった上に、肉よりも玉ねぎが多く、更にはちくわが入っていたのだ。


あまりに驚いたので調べた所、関西は牛肉、関東は豚肉が主流だそうだ。
関東は、明治時代あたりに人口増加が激しかったので、牛よりも早く育つ豚が主流になったとどこかで見た気がする。
なーんだ、やっぱり豚肉でも恥ずかしくなかったんだ、あー良かった。


ちくわ、と言えば吉田秋生のマンガ「海街diary」のサチ姉も、おばあちゃんの作るちくわ入りのカレーがイヤで、大人になったら自分の好きなカレーを作るって決めていた、と言っていた。

「美味しくなくてイヤだった」と言っていたけど、「恥ずかしい」って気持ちもあっただろうか。
それにしても親とかばあちゃんってなんであんなにちくわ好きなのかしら。


周りの友人達でも大人になるにつけ、「昔は母親が作る、地味で茶色い弁当が恥ずかしかった。大人になったら、帰省の帰りに母親が持たせてくれる弁当を泣きながら食べる」なんて話をしていた。


あの頃の、あの「恥ずかしさ」はなんだったんだろう。
あの「恥ずかしさ」を思い出すと、ちょっと切ない気持ちになる。