ツーカー
ツーカーの仲、というのは江戸語あたりからきているのかなあと思いきや、昭和40年代からの使用らしい。
昔、ツーカーセルラーという携帯電話会社があったな。
あのときは「IDO」にしろ「ツーカーセルラー」にしろ「ドコモ」にしろ、上手い名前をつけるなあ、としみじみしていたので、Vodafoneだのauだの言い出したときには驚いたものだ。
まあ、こんな話をしても若い人には通じないだろう。
常日頃より密かに疑問に思っていることがあった。
職場などで何か昔のことなどを話していると、遠くからわらわらと「えー知らなーい」「生まれてませーん」という者がやってくる。
初めは若さアピールの一環かと思ったが、30過ぎた者もやってくる。一緒に話しをしていなくてもわざわざやってくる。
あれは一体なんなんだ。
以前にブラタモリの豊洲の回で、平成元年頃まで豊洲に晴海線という鉄道が走っていたという話の際、林田さんが突然「私が生まれたころですね」と言い出したことがあった。タモリさんは「ふ~ん、そう」と苦笑し、林田さんも「余計なことを言いました」と笑って謝っていた。
ホントそうなのよ。林田さん、どうして突然余計なこと言い出しちゃうのよ。
給湯器の修理に来たガス会社のお兄ちゃんも余計なことを言った。
「こんな古い給湯器、僕は初めて見ました。1984年製です。僕が生まれる前です。これがどんな故障であれ部品は全くありませんので直せません。大家さんには交換の方向で見積もりを出します」
なぜ突然、君の生まれ年アピールが出てくるのだ。そんな個人情報はいりませんよ、私。
こちらもなるべく若い人のお邪魔にならないように、余計なことは言わないように気をつけてすごしているのだ。石立鉄男のわかめラーメンの歌を思い出したときだって、宅八郎が亡くなったニュースを見たときだって、ぐっとがまんしてきた。
だからあなたがたも「知らない」だの「生まれていない」だの余計なことは言わないでくれないか、と私は思う。
さてさて、現在東京大丸でわたせせいぞう展が開催されているのだそうだ。
私は行っていないが、友人が行ってきたようで「おみやげ今度渡すね」と連絡をくれた。
なんでも旦那さんがわたせせいぞう大好きなのだそうだ。若い頃はあの漫画みたいなファッションに憧れたんですって。まあシティーボーイねえ。
私へのお土産にマグネットを買ってくれたそうで「冷蔵庫に貼ったらバブリーな感じになりそうだな」とトキめいて、ついでにペンギンズメモリーのマグネットも欲しくなる、と言ったら友人も「ああ!!聖子ちゃんの!」と即答だ。ツーカーだ。
はー、やっぱり同世代は楽だなあ。ツーと言えばカーだもの!