Field of Dreams
去年のMLBのヤンキースとホワイトソックスの試合、フィールド・オブ・ドリームスのイベントはものすごく感動して何度も動画を見た。
あの映画には、高校時代初めての恋人の家で一緒にビデオを見たという甘酸っぱい思い出がある。
なので、頭の中は映画半分、恋半分だったな。そしてあれ以来見返してもいないのに、結構覚えているもんだ。
名言はいろいろあるけれど、今の自分と重ね合わせると
- たとえ遠くても進むのだ
- 人間、その時はそれが人生の大事なポイントだなんて思わないものなんだな。
- わしもそういう情熱が欲しい。たとえ方角が間違っていても情熱は情熱だ。
このあたりが心に響く。
だが、今日、この映画を思い出したのはこれらの言葉のせいではない。
一番の決め台詞「それを作れば彼らはやってくる」だ。
なぜそんなことを思い出したかと言うと、仙台移住を前に経済的不安に怯え、「猫と一緒に餓死したら」と言う私に、友人鮭太郎が言ったせいだ。
「大丈夫。こっちへ来れば野菜はどこかから回ってくる」
「こっちへ来れば野菜はどこかから回ってくる」
…そんな、フィールド・オブ・ドリームスみたいに言われてもねえ…。
と思っていたが、引っ越しを明日に控え、野菜はすでに回ってきている。
会社で仕事をしているはずの鮭太郎からLINEが来た。
「じゃがいもときゅうり、来てるけどもらっとく?すぐには悪くならないから」
あ、じゃあ…お願いします。
なんでも、鮭太郎の同僚のお家は農家らしく、たまに野菜を担いで会社にやってきて皆に配るのだそうだ。
ええええ。
夕方、鮭太郎から更にLINEが来た。
「ピーマンももらっておいたから」
そうなのか。私は引っ越しを前にすでにじゃがいもときゅうりとピーマンを確保しているのか…。
「野菜はどこかから回ってくる」
その言葉は真実であった。
そして仙台というフィールドには皆に野菜を分け与える神がいるのだな。
なんという土地だ。
フィールド・オブ・ドリームスの最後で父が言う。
「夢のかなうところであるここは、天国だと思ってたよ」
天国だな。